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「まほろば事業」本格化 薪やペレットストーブ導入、省エネへ成果

備前市森林組合が薪ストーブ用に確保している割り木
備前市森林組合が薪ストーブ用に確保している割り木

 備前市と市民、経済団体が協働し、環境にやさしいまちづくりと地域経済活性化の両立を目指す「まほろば事業」が本格化している。薪(まき)や木質ペレットの自然エネルギー、省エネルギーサービスを提供する事業会社は、既に備前市役所などへ設備を導入し、エネルギーコスト削減の成果を挙げつつある。(池本正人)

 備前市吉永町岩崎の里山のふもと。市森林組合の倉庫にクヌギの割り木が積み上がる。「クヌギは火もちがいいからな。3、4本で一日暖房できるよ」。小寺正寛組合長(59)の表情は明るい。まほろば事業の需要を見込み、薪ストーブの燃料用に切り出した。

 「このあたりの団塊世代は、若いころに山仕事をやった経験がある。森林資源を循環させ、健康維持や生きがいづくりにも役立つ」。事業の前途に期待を膨らませる。

 備前市は2005年度、環境省の「環境と経済の好循環のまちモデル事業」地域に選定された。まほろば事業は、3年間で最大4億5000万円の交付金を得て展開する。

 備前市役所は老朽化していた庁舎の照明326台とエアコン74台を効率のよいインバーター型などに交換した。

 事業会社の「備前グリーンエネルギー」(備前市吉永町吉永中)からリース形式で導入し、多額の初期財政負担を回避。稼働後の今年7月は前年同月比15・1%減、8月は6・7%減、9月は26・6%減と、順調に使用電力量を減らした。

 12月中には、市内の一般住宅や民間事業所10カ所程度で薪・ペレットストーブの設置が始まる。将来的に薪・ペレットのストーブ100台、ボイラー90台などの導入目標を掲げる。事業全体で、15年間に排出される市内の二酸化炭素9万トン分を削減する計画だ。

 事業会社の武本洋一専務(55)は「着実に成果が挙がっていることを『見える』形でお知らせすることが大事。薪やペレットの利用者がどういう印象を持つのか、生の声を伝えていきたい」と話している。

 環境と経済の好循環のまちモデル事業 環境省が2004年度から実施している公募型補助事業。05年度は備前市など全国7カ所の大規模地域と3カ所の小規模地域が選ばれた。事業内容は地域ごとに異なり、廃食油を活用するBDF(バイオディーゼル燃料)のプラント整備、建物の屋上緑化などさまざま。

(2006年11月16日掲載)




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